2009年4月21日に実施された平成21年度全国学力・学習状況調査の結果が8月末に発表されました。児童は小学校6年生、生徒は中学3年生です。関心のあった結果について報告します。
まず朝食摂取の割合ですが、平成13、15、19、20(2001、2003、2007、2008)年度の調査結果と比較していますが、毎日食べる児童生徒の割合は増加傾向にあって、今回の調査では児童で89%、生徒で82%が毎日朝食を摂取していました。
次に成績と朝食摂取との関係ですが、従来通り、朝食を毎日食べる児童生徒の方が、正答率が高い傾向にあることが分かりました。
以下は眠り関連のデータについてです。まず起床時刻ですが、黄色の帯の上端で示される7時前に起床する児童(左)生徒(右)の割合が、2007から2009年にかけて多少ではありますが右上がりとなり増えていることが見て取れます。
次は就床時刻ですが、今回のデータではありませんが、1979年と2002年の小4,5,6、中1,2,3年の就床時刻をまず示しました。22時前に就床する小6は1979年の50%以上から30%程度に減少、0時前に就床する中3は1979年の50%以上から30%程度に減少しています。この結果を次にスライドで示す今回の結果と比較します。左が児童で、黄色の帯の上端で示される23時前に就床する割合が、右の生徒では、黒帯の上端で示される0時前に就床する割合が、2007から2009年にかけて多少ではありますが右上がりとなり増えていることが見て取れます。2002年のデータと比べても、児童で22時前就床の割合は2002年の30%から2007年では40%に、生徒で0時前就床の割合は2002年の30%から2007年では70%に、それぞれ増えています。2006年に始まった「早寝早起き朝ごはん」国民運動の効果かもしれません。
次のスライドは睡眠時間ですが、この資料については平成13、15(2001、2003)年度のデータもあります。左の児童では、黄色の帯の上端で示される睡眠時間9時間未満の割合が右の生徒では、黒帯の上端で示される睡眠時間8時間未満の割合が、ともに2003年に最低となりましたが、その後増えていることが見て取れます。これらの変化には、2006年に始まった「早寝早起き朝ごはん」国民運動の効果が見て取れます。
なお最後のスライドは平成13、15、19、20(2001、2003、2007、2008)年度の各データについて、睡眠時間ごとに示された児童の国語と算数の平均点の最低を0、最高を100とし、各睡眠時間ごとに5年分を加算した結果です。薄青で示された2001年には睡眠時間8時間未満の群で9時間未満の群よりも成績が良好でしたが、5回の加算では睡眠時間9時間未満の群で8時間未満の群よりも成績が良好となってきています。睡眠時間を多くとる児童が増してきたこともこのような結果に影響していると考えました。
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