ページタイトル 「日本の子どもは世界で一番身体を動かしていない」、そして「子どもたちはトンコネジューが大好き」

対象者: 一般向け

「日本の子どもは世界で一番身体を動かしていない」、そして「子どもたちはトンコネジューが大好き」

 「健やかなこどもを育むために」をテーマに開催された南アルプス市保育所(園)保護者会研修会で、運動の専門家、山梨大学教育人間科学部の中村和彦教授からショッキングな事実を教えていただきました。日本の子どもたちは世界で一番身体を動かしていない、ということは今や世界の運動研究者の間では常識なのだそうです。図1でもわかるように世界でダントツのビリだそうです。いやそんなことはない、うちの子はサッカーをやっている、スイミングをやっている、とおっしゃるかもしれません。確かに日本では「スポーツ」は結構盛んで、図2でもわかるように、スポーツは子どもたちにとっていいこと、とする風潮があります。ところが運動の専門家の世界では子どもたちに「スポーツ」をやらせるなんてとんでもない、というのが常識なのだそうです。子どもたちが一つの競技しかやらないということは、子どもたちの身体を育む意味では決して望ましいことではないのだそうです。子どもたちの健やかな心身の育みには「遊び」が大切なんだそうです。サッカーまがいの遊びをしていて、誰かがボールを抱えて逃げ出す。それをみんなが追いかける。そんな遊びが大切なんだそうです。はっとさせられました。さらに驚かされたのは図3です。運動能力テストの合計得点の年次推移ですが、11歳では88-90年以降、極端な点数低下を認めているのです。14歳、17歳にもその傾向は読み取れます。1977-1979年生まれの子どもたち、つまり今年2009年に30-32歳になる世代から、基礎体力?とも言うべき子ども次代の運動能力が極めて低くなっている可能性があるのです。中村先生は、これを国家を担う体力の低下、危惧されています。
 もうお一人のパネリスト、ルポライターの瀧井宏臣さんからは「食」に関するお話を伺いました。さまざまな「食」の危機の話も伺いましたが、ここではチョットほっとする東京ガスの都市生活研究所のデータをご紹介します。子どもたちの料理への関心の始まりのピークは5歳(図4)で、子どもたちがやりたいのは「トントン・こねこね・ジュージュー」というデータです。大人が時間に余裕を持って、子どもたちに接することの重要性を感じさせられるデータ、と感じました。

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