眠りについてはまだまだわかってないことがたくさんあります。動物の中にはどうもねていなそうなマグロがいますし、鳥や水生哺乳類の中には脳を半分ずつ寝かせているものもありますし、環境によって眠りの重要性が変わる鳥も知られています。ヒトの眠りを考える際のヒントもあるのではないでしょうか。あなたが欲しいのは眠らずにすむ薬ですか?それともよく眠れる薬ですか?
スライド1.あくびをしているオランウータン
スライド2.節足動物には周期的に静かで、活発になりにくい状態があります。
スライド3.眠りと考えられる状態が少なくとも早死にしないハエも、眠りと考えられる状態が少ないと早死にするハエもいるのです。
スライド4.Aは昼間に起きているミツバチで、Bは夜に寝ているミツバチです。寝ているミツバチは動かず、頭部は下がり、触角も下りています。起きているミツバチとは違って、寝ている姿のミツバチは、目を覚ましにくいことが分かっています。
スライド5.爬虫類,両生類,魚類では、活発になるために強い刺激が必要となる状態があるようです。ただマグロが寝ている証拠はまだ見つかっていません。
スライド6.ハミングバード(ハチどり)は軽いので、葉っぱの端に乗っかって寝ています。
スライド7.鳥の中には、脳全体が同時に寝るのではなく、半分ずつ寝ることもできる鳥もいるようです。またおかれた状況で眠りの重要性が変わるらしい鳥もいることが分かっています。
スライド8.アヒルが一列に並んで寝ています。一番端のアヒルは、侵入者を見張るようの片方の目はあけています。ただ逆側の眼は閉じています。このとき、列の端のアヒルは、脳全体が同時に寝るのではなく、半分ずつ寝ています。つまり開いている目と反対側の脳は起きていますが、閉じている目の反対側の脳、すなわち眼を開いている側の脳は寝ているのです。
スライド9.イルカは片側の脳が深いノンレム睡眠に陥っても、もう片一方の脳は起きています。だからイルカはずっと泳ぎ続けることができます。
スライド10.陸上で寝ているアシカ。両目を閉じています。海では丸太のように浮かんで寝ます。
スライド11.クジラ、イルカ、マナティー、アシカ、アザラシは脳を半分ずつ寝かせることができると考えられています。
スライド12.白クジラの目の状態と脳波。閉じている目と逆側の脳のパワーが高く、深いノンレム睡眠に陥っていることがわかる。
スライド13. 野生のネコは夜餌を獲りますが、飼われているネコはヒトの生活パターンに合わせて昼間に眠ります。
スライド14.哺乳類の日中の睡眠量は肉食獣で多く、雑食獣が続き、草食獣では少なく、草食獣では眠りの量は身体の大きさと反比例するのだそうです。また眠りの周期の単位時間は身体が小さく、脳が小さいほど短いのだそうです。
スライド15.おもな陸生哺乳類の1日の睡眠時間。
スライド16.最近、動物はほんとに、みんな眠るのか?という論文が執筆されています。まだまだ眠りについては調べられていない事柄がたくさんある、という趣旨の論文です。
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