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2017/09/25

もっと眠れ日本人 寝ないと国は衰退する

日経ビジネス 2017. 9月25日号No 1909の特集「寝るな日本人 国は夜から衰退する」にはさすがに驚いた。一流?の雑誌に寄稿する識者の前頭前野機能もついにここまで低下したか、という思いだ。
 これまで小生のもとに取材で訪れた方には皆伺っている。「原稿を徹夜で書くことありますよね」答えは99%Yes。さらに伺う。「その原稿そのまま出しますか?」答えは100%No. つまりみなさん徹夜で書いた原稿が、発表に耐えられない原稿であることを自覚しておられた、というわけだ。今回の日経ビジネスの特集記事、目を通したが、ヒトが「昼行性の動物である」というごくごく当たり前のことが全く理解されていない。批判する気力もわかないが、そうもいっていられないので、気力を奮い立たせてこの文章を書いている。いったい何様のつもりなのだ。ヒトが動物であるという認識に基づく自然に対する謙虚さの一片もない。夜間の明かりの減少を嘆いているのだ。ヒトという動物にとって夜間の光は、生体時計の周期を遅らせ地球時刻との差異を拡大し、抗酸化作用のあるメラトニン分泌を抑制する。夜間の光はヒトという昼行性の動物にとっては大敵であるのだ。筆者はこのような生物学的常識を全く理解していない。また寝ないと太ることを筆者はご存じなのだろうか?いやあえて書いていないがきっとご存じであるに違いない。なぜなら寝ないで肥満が増えるほどに、医療業界、フィットネス業界等々、当面の収益が上がる業界が多数あるからだ。実は寝ないで太ることは周知のことだが、日本では厚生労働省も決して声を大にして「寝ろ」とは言わない。その結果、小生の講演会でも「寝ないと太る」をご存知の方が10%を超えることはほとんどない。なぜ厚生労働省は「寝ないと太る」を喧伝しないのであろうか?小生が内情をしるすべはないが、寝て肥満が減ってしまっては困る業界団体が多数控えているからに違いない、と推測している。寝るという簡単なことで肥満が減っては困るのである。小生はこれを「マッチポンプ」と指摘している。
 また寝不足で前頭機能が低下し、冷静な判断ができなくなると、長期的なvisionよりは目先の利益のみを追求しがちだが、そのような面も今回の日経ビジネスの記事には感じられる。もっとも経済では長期的な見通しはなかなか難しいという現実もあるのではあろうが。だからこそ謙虚にヒトの生物学的な面にも目を向けて考察する必要があるのではないかと小生は考える。
 眠らず前頭前野機能が低下し理性や冷静な判断を失った国民は為政者にとってはプロパガンダの入りやすいコントロールしやすい国民でもあるに違いない。今必要なのは、何とかフライデーや夕活といった国民に夜ふかしをすすめ、かつ朝活チャレンジの融合で睡眠不足を勧める国策ではなく、「もっと眠れ日本人 寝ないと国は衰退する」の喧伝であると小生は考えるのだが。



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